AGA治療は一生続けないといけないのか、治療をやめたら元の薄い状態にもどってしまうのか気になりますよね。
でも、ネットを検索しても色々な情報が出てきて何が真実なのかよくわからないと思います。
そこで今回、AGA治療の専門医に「AGA治療は一生続けないといけないものなのか」を直接聞きに行ってきました!
専門医が教えてくれた回答なので信憑性も抜群!
・AGA治療って一生続けないといけないの?
・AGA治療薬って長く飲み続けても大丈夫なの?
・治療を一生続けるとなったら費用面がキツイ
そんな不安をお持ちの男性はぜひチェックしてみてください。
結論から言うと、AGA治療はやめると髪の毛がまた薄くなっていくので、髪を保ちたい間は続ける必要があります。ただし、発毛して髪を維持していく段階に入ったあとは月額費用が最低で4,800円程度まで抑えられるので続けやすいことがわかりました!
早速紹介していきます。
Contents
- 1 AGA治療は一生続ける必要があるのか?
- 2 薬をやめると、どのくらいで髪の毛は薄毛の状態に戻る?
- 3 多くの男性はどのくらいの期間、治療を続けているのか?
- 4 病院でおすすめしている無理のないAGA治療薬の減らし方
- 5 AGA治療薬は一生飲み続けても副作用や身体への負担は大丈夫?
- 6 個人輸入でAGAの薬を入手するのは危険!
- 7 育毛剤やシャンプーだけで抜け毛を満足に抑えることは難しい
- 8 薬の服用中に妊活したい場合は、一時中断することを推奨
- 9 AGAは症状が出たら早期に治療したほうが効果が出やすい
- 10 治療をしても全く効果が出ない人は今までいない
- 11 まとめ:『AGA治療は一生続けないといけないのか』について
AGA治療は一生続ける必要があるのか?
筆者:
先生、AGA治療は一生続ける必要があるものなのでしょうか?
西垣院長:
私はいつも、「お薬を何も飲まなくなると、確実に薄毛は進行しますよ」というお伝えの仕方をしております。
死ぬまでAGA治療を一生続けるのか否か、というのは、その人次第になってきますが、結局のところ、髪が薄くなりたくないというお気持ちを持たれている間は、なるべくフィナステリド関連のお薬は、続けられた方が良いのは間違いありません。
私の口から「薄毛治療をやめても良いですよ」ということは絶対に言いません。
辞めると薄くなるのが目に見えています。そのうえで、ご自身にお任せしますというスタンスをとっています。
基本的に、ずっと長期的に考えていただかないといけない問題なので、将来、どういう方向に持っていくかは患者さん次第になってきます。
筆者:
やはり、治療をやめると髪の毛は薄い状態に戻っていくんですね。
薬をやめると、どのくらいで髪の毛は薄毛の状態に戻る?
筆者:
薬を止めると、髪の毛は、どのくらいの期間で元に戻ってしまうのでしょうか?
西垣院長:
個人差がありますね。
ただ、お薬を止めて、1ヶ月、2ヶ月で一気に抜けるわけでは決してありません。
半年とか1年というスパンで徐々に薄毛の状態に戻っていきます。
多くの男性はどのくらいの期間、治療を続けているのか?
筆者:
実際にAGAスキンクリニックに来られている男性は、どれくらいの期間、薄毛治療を続けられる方が多いですか?
西垣院長:
そうですね。
突然、来なくなる方もいらっしゃるので何とも言えないんですけれども、長い方ですと、ずっと7年、8年通われていらっしゃる方もいらっしゃいますし、半年くらいで来なくなる方もいらっしゃいます。
ただ、途中で来なくなってしまった方に関しては、また半年後とか1年後くらいに、フラッと現れて、「治療をやめたら髪の毛が抜けてきました」とおっしゃるので、必ずと言っていいほど薄毛治療を再開されていきます。
筆者:
やはり髪をキープするには続けることが必要なんですね。
長く通われている男性は、薬を減らして続けられているのでしょうか?
西垣院長:
そういう方もいらっしゃいますし、全くお薬を減らさないで同じ薄毛治療をずっと続けていらっしゃる方もいます。
ずっと同じ内容を続けているということは、まだ髪を生やしたいというお気持ちが強いからなんです。
なので、なかなか、お薬を減らすまでに至っていないということです。
筆者:
7、8年続けていてもまだ発毛の伸びしろはあるのですね。
西垣院長:
はい。
もちろん、緩やかにはなっていきますが、作用としては、緩やかながらも上り坂になっていきます。効果は充分期待できるという見立てでよいと考えます。
病院でおすすめしている無理のないAGA治療薬の減らし方
筆者:
ある程度、満足のいくところまで発毛出来て、あとは維持できれば良いという段階で、
病院でオススメの薬の減らし方を教えて頂けますか?
西垣院長:
AGA治療の内服で推奨しているのは、ミノキシジル、フィナステリド、それから栄養分の入ったサプリメント、この3種類です。(デュタステリドは今回の話では置いておきます。)
その中で言うと、最初に減らしていくのは、まずビタミンなどの入った栄養分のサプリメントです。
次は、ミノキシジルとフィナステリドになりますが、フィナステリドは最後までずっと飲み続けるものになるので、減らせません。
そのため、次に減らしていくのは、ミノキシジルになりますので、これの量を減らします。そして、最終的に髪の維持に持っていくのであれば、ミノキシジルも離脱するという流れが基本です。
このやり方を間違えてしまうと、反動が来やすくなりますので、あまり一気にお薬の量を落とすのは推奨していません。
筆者:
減らすにも推奨の順番があるのですね。
ミノキシジルは、最初は2日に1回ですとか、そういう減らし方になってくるのでしょうか?
西垣院長:
そういう場合もありますし、1日の量を半分にする形になってきます。
筆者:
フィナステリドは、減らせない薬(AGAの進行を抑える薬なので飲まないと髪が薄くなる)ということは、最終的に最も減らした量は、フィナステリド配合薬を1日1mgのみということになるのですね。
西垣院長:
その通りです。
【参考】ジェネリックだとより安く通える!薬を減らした場合の月額費用
月額費用 | |
プロペシア(フィナステリド配合の先発医薬品) | 7,000円 |
フィナステリド(ジェネリック)ファイザー | 6,000円 |
フィナステリド(ジェネリック)FCI | 4,800円 |
例えば、AGAスキンクリニックを例に挙げると、最終的にフィナステリド配合薬のみになった場合は、月額費用が先発医薬品で7,000円。ジェネリックなら月額4,800円で済むようになります。
また、ミノキシジル内服薬とフィナステリド内服薬のみの場合の費用は以下の通りです。
ミノキシジル内服+フィナステリド内服 | 月額費用 |
---|---|
1カ月 | 20,000円 |
6カ月コース | 16,000円(総額96,000円) |
12カ月コース | 14,000円(総額168,000円) |
維持段階に入ると、だいぶ通いやすい費用になり負担も大きく減るのがわかります。
AGA治療薬は一生飲み続けても副作用や身体への負担は大丈夫?
筆者:
維持段階に入ると費用がだいぶ安くなり続けやすくなると感じたのですが、薬を長く飲み続けるとなると、副作用など身体への負担を気にする方もいらっしゃると思います。
ミノキシジルやフィナステリドというのは7年、8年、10年、20年、それこそ一生飲み続けても、心配の無い薬なのでしょうか?
西垣院長:
市販のものも含めて、心配ないお薬はおそらくありません。
やはり、ずっとお薬を飲み続けていると、体に全く負担が無いわけではありません。
ただ、皆さんそういった点をしっかりご理解いただいた上で購入されていらっしゃると思います。
こちらも副作用の説明はしっかりしますし、ちゃんと副作用のご理解を頂いてから、薄毛治療をして頂いております。
筆者:
薬を飲んでいるうちに耐性ができてくることもあるのでしょうか?
西垣院長:
お薬である以上、可能性はあります。
例えば、痛み止めを常備薬で飲んでいる方はだんだんと効かなくなると思いますし、そういったことが、こういったお薬にも言えると思います。
ただ、フィナステリドに関しては、最低でも5年間、効果が減らないというデータがあります。
ミノキシジルに関しては、そういうデータはありませんから、何とも言えませんけれど、ずっとお薬を飲んでいると、耐性がつく可能性はあると思います。
筆者:
実際に治療を受けてみて、あとはその人の体質などにもよるということですね。
【参考】AGA治療薬の副作用について
AGA治療薬の副作用については以下のようなものがあります。
【ミノキシジル内服薬】
・血圧の低下
・動悸
・息切れ
・むくみ
・頭痛やだるさ
・肝機能障害
など
【フィナステリド内服薬】
・男性機能低下
・性欲減退
・睾丸痛
・気分の落ち込み
・肝機能障害
など
【ミノキシジル外用薬】
・かゆみ
・皮膚の炎症
など
とはいえ、副作用が起きるのは少数。
例えばフィナステリド配合の内服薬プロペシアでは副作用が起きるのは全体の5%未満というデータもあり、実際には副作用を感じない人が多いようです。
個人輸入でAGAの薬を入手するのは危険!
筆者:
薬を減らして最終的にフィナステリドが1日1mgになったら、ネット通販で安く買えばいいと考える人も中には、いると思うのですが、ネット通販での薬の個人輸入の危険性はどう思われますか?
西垣院長:
個人輸入というのは、ネット通販になりますので、仲介会社を通して、輸入されるわけです。そのお薬自体が、本来の性質のお薬であるかどうか証明する術が無いんですね。
それを証明するとなると、成分データを研究機関に提出して、その上で、結果を知ることになるのですが、そこまでの費用を払う方は、まずいらっしゃらないと思います。
となると、その輸入で手に入れたお薬というのは、正規品か偽物かわかりづらいのです。
もちろん、正規品も多数存在すると思いますし、そういったものであれば、特に影響は無いのでしょうが、仮に正規品ではなかった場合、お身体の負担や、どういった症状が生じるのか我々にも分からないところがあります。
肝機能障害であるとか、腎臓の障害であるとか、そういったものも含めて、個人輸入の薬はかなりリスキーという認識があります。
簡単にインターネットで買える時代ですから、金額が安いので購入される方もいるわけですが、
私は、知人や身内に個人輸入について聞かれることがありますが、「絶対に止めたほうがいい」と伝えています。
それをわかった上で、購入されるのであれば、それはもう自己責任の範疇となりますので当院ではどうすることもできません。
筆者:
医師が身内にやめておいたほうがいい、と言う薬を飲むのは怖いですね。
育毛剤やシャンプーだけで抜け毛を満足に抑えることは難しい
筆者:
最終的に髪の維持段階に入ったとき、薬を使わずに育毛剤やシャンプーで抜け毛を防止をして薄毛の進行を抑えることは難しいですか?
西垣院長:
AGAの抜け毛や進行を満足に抑えるためには、現状お薬の力に頼るしかありません。
市販の育毛剤に関しては、頭皮環境を整えることが目的となりますので、それでAGAの抜け毛予防に働きかけるのは難しいと思います。
AGAスキンクリニックが出している「バルモシャンプー」に関しましては、お薬を配合していますので、若干なりとも薄毛の進行を抑えることが可能となります。
ただ、あくまでシャンプーの役割というのは、頭皮の汚れを落とすものになりますので、そこは履き違えないで頂きたいなと思います。
筆者:
満足なレベルで抜け毛を抑えたい場合は薬を服用しないと難しいのですね。
薬の服用中に妊活したい場合は、一時中断することを推奨
筆者:
薄毛治療で実際に効果が出て維持段階の方も、ゴールを目指している途中の方も、薬の服用中に妊活したいケースがあると思います。そういう方はどれくらいの期間、薬を中断する必要がありますか?
西垣院長:
妊活中は、フィナステリドをどうするかという問題になります。
フィナステリド以外のお薬であれば、全然、妊活中も飲んで頂いて問題ないものも多いと思いますが、フィナステリドとデュタステリドは、内服を一旦STOPするという形になります。ただ、それでも、夫婦で話し合われて飲み続けているという方もいらっしゃいます。
そのあたりは、我々は説明義務を果たした上で、あとは、ご自身の判断でというご説明をしています。
ただ、奇形児や生殖機能に影響が出るという可能性がゼロでは無いお薬になりますので、リスクは極力回避した方がいいと個人的には思います。
お薬は基本的に2週間くらいあければ抜けることが多いのですが、AGAスキンクリニックとしては、妊活される場合は1ヶ月くらいインターバルを置いてください、と説明しています。
また、再開のタイミングが非常に難しいです。
妊娠された場合、すぐに薄毛治療を始める方もいらっしゃれば、そうで無い方もいらしゃるのですが、個人的には、安定期に入るまでは、内服は控えた方がいいと思います。
筆者:
妊活・妊娠中はある程度長めのスパンで中断を考えた方が良さそうですね。
AGAは症状が出たら早期に治療したほうが効果が出やすい
筆者:
ここまで治療を続ける必要性や中断したらどうなるかについて教えて頂きました。
AGAは、見た目の進行度合いが初期段階であるほど改善しやすいと聞くので薄くなってきたなと思ったら、すぐに受診した方が効果が出やすいですか?
西垣院長:
客観的に見ても明らかに薄い場合であれば、早い段階で薄毛治療された方が良いと思います。
ただ、主観的に薄いと感じている方の場合、我々から見ると全く薄くないという方もいらっしゃいます。
その場合は、その方の過去の状態との比較になります。
予防目的であったり、過去と比較しても特に変化がないという方が受診に来られた場合には、一旦様子を見て頂きます。3ヶ月後とか半年後に今よりボリュームダウンしたり、薄くなったりするようであれば、それは、確実に薄毛が進行しているわけですから、その時、また来てくださいとお伝えしています。
治療をしても全く効果が出ない人は今までいない
筆者:
薄毛治療しても、一定数、効果が出ない男性もいると聞いたことがあるのですが、そういう人に考えられるケースはありますか?
西垣院長:
全く効果が出なかったという方は、私が診てきた中では、今までいらっしゃいません。
我々からすると、産毛が生えてきたという事実が、お薬が効いている証拠となります。
ただ、産毛で留まっている方もいらっしゃるので、それを効果が出ていないとおっしゃるのであれば、その部類に入るかもしれません。
筆者:
この人は手遅れという薄毛も、あるのでしょうか?
西垣院長:
基本的にはありません。
円形脱毛であったり、AGAでない方は別問題ですけれど、AGAの方に関しては、ご年齢に関係なく薄毛治療効果は十分期待できます。
筆者:
そうなんですね。どんな薄毛であっても前進が見込めるのですね。
西垣院長、詳しく教えて頂きありがとうございました。
まとめ:『AGA治療は一生続けないといけないのか』について
今回「AGA治療は生え際の薄毛にも効果的なのか?」をテーマにAGAスキンクリニック新宿駅前院の西垣院長に詳しく教えて頂きわかったことをまとめます。
・髪が薄くなりたくない間は薬を続ける必要がある
・治療によって発毛した後はキープする治療に切り替え、薬の量も減らせる
・実際長期間、治療を続けている男性も多い
・薬である以上、身体への負担はないとは言えないが皆それを理解したうえで治療を受けている
・最終的にはフィナステリド1日1錠まで減薬できる
・フィナステリド1日1錠のみなら月5,000円程度で通える(AGAスキンクリニックの場合)
・個人輸入の薬は中身が本物かわからずリスクが高い
・妊活中はフィナステリドを一時中断した方がいい
・AGAは症状が出てから早期の方が効果が出やすい
AGA治療は止めると、少しずつ元に戻ってしまうというのは「やっぱりそうなのか・・」と残念な部分ではありますが、
実際長く治療を続けている男性も多いことから、薬が合わず副作用が出てしまうということがなければ長く続ける事自体に大きな問題はなさそうです。
また、長期的に通う場合の大きな懸念である費用面も、発毛の維持段階に入ると最低4,800円と大幅に負担が抑えられることがわかりました。続けやすい費用ですよね。
髪は長期的に維持していきたいものだと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
今回質問に答えてくださった専門医はこの方
今回「生え際の薄毛はAGA治療によって発毛できるのか?」について詳しく教えてくださったのは、AGAスキンクリニック新宿駅前院の院長西垣匠院長。
経歴
2009年3月 大阪医科大学 卒業
2009年4月 順天堂大学附属順天堂医院にて臨床研修開始
2011年4月 同病院麻酔科勤務開始、2012年3月に退職
2013年3月よりAGAスキンクリニックでの勤務を経て、
2018年12月 AGAスキンクリニック新宿駅前院の院長を務める